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PONOブログ

‘健康’

呼吸の運転

   2021年07月18日

 

長時間の車の運転で、腰や脚を痛められる方はよくおられます。
腰が落ちた姿勢で座っていると、重みが掛かっている場所で支える必要が生じて固まっていきます。
筋肉による足首の運動でアクセルを調節しようとすると、上げる時も下ろす時も筋力が必要になり、脚が休む暇もありません。

車の運転も、呼吸を活かすことが出来ると、楽にコントロールできます。
息を吸うときの連動で、股関節や足首が深まって足先が上がります。
吐きながら力を抜くと、足部が下がり、ペダルを踏むことが出来ます。
呼吸で股関節を締めたり弛めたりすることで、右脚のブレーキとアクセルの移動も出来ます。
呼吸による腹部の圧力のコントロールだけで、多様な動きが生まれます。

呼吸で動くためには、足部のシーソーの支点とペダルの沈み込むバランスが一致している必要があります。
呼吸で足先が上がったときにペダルが弛み、下りたときに適度に踏めるベストポジションに足を置きます。
腹部に息が入る角度に骨盤を傾け、背中を丸めずに背もたれに凭れます。
姿勢によって、どれだけ呼吸が反映されるかが決まってきます。
気が散っていたり、車間を詰めていたりすると、呼吸のペースで運転することは難しくなります。
俯瞰するような心待ちで、周りの状況に応じて動けるようにしておく必要があります。

車の運転に限らず、力を入れることで、動作を起こそうとすることはよくあります。
呼吸との関連が薄れるほど、外表の筋が働き、末端の負担が増えます。
力を抜いて呼吸で動けるようになると、楽に動作が出来るようになります。
それは、人や物との触れ合い方を一から見直し、自分の主体を中心に戻していくことでもあります。

 


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欲求

   2021年03月07日

 

人には色々な欲求があります。

それには、身体から生み出される欲求と、頭で考えて起きる欲求があります。
例えば、空腹感を感じることでお腹がすいたことを自覚する時もあれば、食事の時間が来たから空腹感を自覚する時もあります。

意識を向けた先に、身体は反応します。
トイレに行きたくなくても、出掛ける前に済ませておこうと思うことで、尿意が高まったりします。
尿意が高まったからトイレに行くのとは、欲求の出どころが違います。

現代の生活では、身体の欲求にそのまま従うのは難しい場面がたくさんあります。
眠たくて仕方ないのに、それを抑えて用事をしなければならないこともあります。
けれども、あまり本来の欲求とのズレが増えていくと、不調を引き起こす原因になります。

同じようなことは、日々の行動にも当てはまります。
自分が本当にやりたいと望んでいることと、頭で考えてやっていることがあります。
やるべきことを出来たときは、例えそれが大変なことであっても、充実感があります。
頭で考えて楽な方に走ると、一時的に安らぐように感じても、満たされる感覚は生まれにくくなります。

自分の内から起こる欲求になるべく沿っていくことが、心身共に健康でいるために大切だなぁと思っています。


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全力で遊ぶ

   2021年02月19日

 
子供をみていると、全力で遊んで、疲れるとパタリと寝て、目覚めるとまた元気に遊んでいます。
一緒に遊んでいると、小さな体のどこにそれほどエネルギーが蓄えられているのか感心します。
それを思うと、大人になるとそこまで使い切ること無く温存していることも多いように感じます。

70代の女性で、夕方になると微熱が出て、足がむくみ、夜は寝付きにくく、夜中に何度も目が醒めると言われていました。
心臓の持病をお持ちのため、なるべく運動を控えておられましたが、必要な用事があって、たくさん歩いた日があったそうです。
その日は、そうした症状が全く出なかったことに驚いたと話してくださいました。
それから、心臓の調子を見ながら、散歩するようにされているようです。

私達は疲れたときに休みたいと欲求が生まれるのと同じように、動きたいという欲求もあります。
その日に出来ることを思い切り取り組んで、気持ち良く明日を迎えたいものですね。
 
O
 

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腰痛の原因は…

   2020年12月15日

 

「腰痛の8割が原因不明」というのは、よく言われる話です。

厚生労働省のホームページで公開されている腰痛の資料から引用すると、

1 腰痛の定義
「腰痛」とは疾患(病気)の名前ではなく、腰部を主とした痛みやはりなどの不快感といった症状の総称です。一般に座骨神経痛(ざこつしんけいつう)を代表とする下肢(脚)の症状を伴う場合も含みます。腰痛は誰もが経験しうる痛みで
す。

2 特異的腰痛と非特異的腰痛
医師の診察および画像の検査(X 線や MRI など)で腰痛の原因が特定できるものを特異的腰痛、厳密な原因が特定できないものを非特異的腰痛といいます。ぎっくり腰は、椎間板(ついかんばん)を代表とする腰を構成する組織のケガであり、医療機関では腰椎捻挫(ようついねんざ)又は腰部挫傷(ようぶざしょう)と診断されます。しかしながら、厳密にどの組織のケガかは医師が診察しても X 線検査をしても断定できないため非特異的腰痛と呼ばれます。腰痛の約 85%はこの非特異的腰痛に分類されます。通常、腰痛症と言えば非特異的腰痛のことを指します(図 2-1-2)。

と書かれています。

腰痛に限らず、肩や膝の痛みも、レントゲン上では原因が特定できなかったり、異常が見つかっても原因ではない場合が大半を占めます。

整形外科では、画像診断だけでなく、徒手検査など様々なテスト法が行なわれます。

その結果によって、既存の病名に分類され、それに基づいて施術の方針が決まります。

痛みとの関連が考えられる関節や筋や神経にアプローチして、症状の改善を目指します。

けれども、生じている痛みは結果であり、それを作り出した原因を見直さなければ、また同じことを繰り返すことになります。


根本的な改善を目指すためには、身体全体のバランスを診ていく必要があります。

それは、病名で分類できるほど単純ではなく、人によって千差万別です。

日常で起こる痛みの多くは、日々の生活の中での姿勢や動作によって引き起こされます。

痛めた本当の原因は、本人にしか分からないものなのかも知れませんね。


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省エネで動く

   2020年12月08日

 

近年は平均寿命が延び、歳を取っても元気に動けることが重要な課題になっています。
加齢によって筋力が落ちても活動できるようにするためには、省エネで動けるように工夫していく必要があります。
椅子から立ちあがるのも、階段を上るのも、同じ動作をどれだけ楽に出来るかが大切になります。

現代は、身体を鍛えることに重きが置かれ、負担を掛けることで丈夫になると言う認識があります。
筋力が衰えないようにと、トレーニングをしたり、運動量を増やすことが勧められます。
確かに、現代の生活は運動不足になりやすいため、積極的に身体を動かすのは大切なことです。
けれども、運動の仕方によっては、健康になるばかりか、却って身体を悪くする場合もあります。

動作の質を左右するのは、個々の筋力では無く、全身の総合力です。
運動によって、どこかが疲れたり、痛くなったりするのは、身体の使い方に問題があるためです。
一人で全てを抱え込むより、それぞれの得意分野で協力する方が、よほど大きな仕事が出来ます。
どのような動作も、身体の全部が協力するように心掛けていくことが重要になります。

そのために、動作するときはいつも呼吸を意識するようにします。
深く呼吸をするとき、肋骨や骨盤の内側にある筋が働きます。
そういった普段使えていない筋も、動作を助けてくれます。
より呼吸の力を活かすためには、姿勢や動作を変えながら、呼吸がどこまで伝わっているかを観察する練習をします。
呼吸によって、胸やお腹だけで無く、背中や腰も、骨盤底も横隔膜も、脚も腕も頭も、足裏も手の平も動きます。
普段の動作においても、呼吸で全体が連動して動かせる状態を目標とします。

本来、身体を動かすことは気持ち良いものです。
鍛えるためではなく、動くこと自体に喜びを感じられるような身体を目指していきたいものです。


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立っているときの重心

   2020年12月03日

 

姿勢のチェックとして、背中を壁に付けて立つ方法がよく紹介されます。
踵や背中や頭と、壁との間に隙間がない状態が良いとされています。
実際に、その時の重心の位置を観察すると、踵に乗っていることが分かります。
壁に触れている時はまだしも、その姿勢のまま立つと、ふくらはぎの筋肉は縮み、後ろに倒れないように脚の前側が緊張します。
そこから歩こうとすれば、重心を前に持っていくために前足底で地面を蹴って進むしかありません。
立ったり歩いたりと言った日常の動作で緊張状態が続くと、それだけ身体の負担は増えます。

筋力に頼らずにバランスで歩くためには、歩く前の姿勢が大切になります。
股関節の重心のラインが踵の前に落ちる位置にあると、骨盤の傾きによって脚の前が伸びたり後ろが伸びたりします。
骨盤がニュートラルなポジションでは、どちらにも揺らぐことか出来る不安定なバランスがあります。
揺らぎの範囲から外れた姿勢で立っていると、筋が緊張して安定させようとします。
不安定なバランスだからこそ余分な力が抜け、どちらにでも動くことが出来ます。

その時、両足を揃えていると、左右の土踏まずを上面とする球体の空間を感じられます。
球体を風船の様にイメージし、その中心を意識すると、息を吸った時に膨らんだり、吐いたときに縮んだり感覚が得られます。
その球をなぞるように動くと、足底の感覚を損ねること無く、重心を移すことが出来ます。
歩くときは、前方への重心の偏りが高まって次の一歩が踏み出されます。
肚の傾きで、歩くスピードや距離感がコントロールされます。
一滴の水から波紋が広がるように、中心で起きた僅かなバランスの変化も、身体の端々に動きを生み出します。
行き先を邪魔せず自由に動けるように、身体を弛めておくことが大切になります。

重心の位置は、物事に向き合う心持ちにも影響を与えます。
腰が引けることも前のめりになることも無く、楽な姿勢で過ごしていきたいものです。


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爪の仕組み

   2020年11月29日

 

八月の中旬に、うっかりドアに指を挟んで、左手の小指の先を痛めてしまいました。

数日経つと、爪の下の出血で小指の爪が真っ黒になって剥がれました。

その後の治り方が、想像していたのと違ったので驚きました。

根元から順に爪が回復してくるものだと思っていたら、爪の部分にある皮膚が少しずつ硬化して先に土台が出来ました。

爪床(そうしょう)と言うらしく、その上を覆うように爪が伸びていきました。

爪が皮膚の一部だということは知識として知っていたものの、実際に治っていく過程を目で見て、その仕組みに感心しました。

怪我をした時は元通りに治るか心配しましたが、痛みは最初の数日で治まり、爪も綺麗に生えてくれました。

身体って本当によく出来ていますね。

回復してくれた身体に感謝すると共に、迷惑を掛けないように気を付けていきたいと思いました。


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自然の在りよう

   2020年10月05日

 

私の実家は、京都府の山村にあります。
村の姿を見ると、自然の在りように合わせて生活が営まれていることが分かります。
山には陽の当たりやすい側と当たりにくい側があり、川は高いところから低い所へ流れ、逆になることはありません。
それに沿って、道ができ、家が建てられ、田んぼや畑が作られています。

私が学生の頃、台風の影響で下流の川が氾濫したため、実家の近くの川を整備する計画が進められました。
大型車両が出入りするために山が切り開かれ、川岸をコンクリートで覆う護岸工事が行われ、上流にはダムが造られました。
身近な自然が人の手で造り変えられていく様子を見るのは、胸が痛みました。
自然災害で川が乱れ山が崩れても、形を変えて自然は生き続けます。
しかし、人工的にコンクリートで固めてしまうと、そこに生えていた草や住んでいた生き物が戻ることはありません。
水量の少ない小川に、それほど大掛かりな工事が本当に必要だったのか、今でも疑問に感じます。

関節の手術をされたレントゲンを見ると、その時とよく似た感情を抱くことがあります。
実際に、私が整形外科で診せて頂いていた患者さんが膝の手術をされることが決まったときは、自分の力不足を痛感し、治療が上手くなりたいと心から思いました。
もちろん、大きな怪我をされたり関節の変形が進んでいたりと、手術が必要な場合もあるのだと思います。
立っていられないほど辛い膝の痛みから自由に歩けるようになるなど、手術で助けられた方も沢山おられます。
けれども、動作の制限が強かったり、別の場所に痛みが出たり、術後の相談を受けることも良くあります。
手術に依らない保存療法で改善するケースも多々あり、その方が身体の負担が少ないことは間違いありません。
そして、それ以前に傷めないように普段の身体の使い方を変えていくことの大切さを実感しています。
自然に治したいという方の希望に応えられるように、健康について学び続けていきたいと思っています。

O

実家は、見えている山の向こう側にあります


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水面下

   2020年05月25日

 

川を悠々と渡っているように見える鴨も、水面下では脚を動かしています。
活動を支えているのは、外から見えない部分の働きだったりします。

人の動作においても、同じことが言えます。
手先だけで動いたり、前側しか意識がなかったり、表層の筋肉ばかりを使ったりしてしまうことがよくあります。
手に対して脚が、前に対して背中側が、表に対して深部が、水面下に当たります。

広く、深く、伸び伸びと、体を活かしていきたいものです。


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揺らぎ

   2020年03月12日

 

立っているときに、足の裏に意識を向けてみると、少しづつ重心が移っていることを感じられます。
身体は、重心の変化を感じ取ってバランスを変え、一定の範囲内で揺らいでいます。
自転車が走っていることで安定するように、常に変わり続けることで均衡が保たれます。
傾きが大きすぎて範囲から外れたときは、バランスを崩して転んでしまいます。

それは、健康の概念そのものにも当てはまります。
病は健康と対極にあるものではなく、健康をセンターとした揺らぎが身体の不調だと考えます。
健康な状態から、どちらか一方に大きく振れると病になります。

基準となるセンターは人によって違います。
例えば、健康的な食事を考えるとき、栄養はバランス良く取るべきだという考え方が一般的です。
私も、食生活が偏らないように心掛けています。
けれど、野菜しか食べない主義の人もいれば、植物が全く育たない国で生活している人もいます。
そのどれが健康であるか、一概に比べることは出来ません。
選んだ生き方や生活している環境によって、センターは変わって行きます。
自分がバランスを取れる臨界を知り、振れ幅を小さくしていくことが大切なのだと思います。


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