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PONOブログ

‘健康’

姿勢と呼吸 その3

   2018年08月31日

 

自分のセンターを観察するための方法を一つご紹介します。
立位で、身体を前後に揺らします。
最初は、つま先や踵は浮かさずに、小さな動きで丁寧に行ないます。
息を吸いながら重心を前に移動し、吐きながら中央に戻します。
息を吸いながら後ろに移動し、吐きながら中央に戻します。
何度か行なって、つま先や踵が浮いてきたら、それに応じて、少しずつ動きを大きくしていきます。
そして、前と後ろのバランスを保てる限界の位置を観察します。
今度は、少しずつ振り幅を小さくしていき、ほとんど動きが無くなったところで一息つきます。
左右の重心移動も同様に行います。

いきなり「中央」と言われても、どこか分からないかも知れません。

揺れる振り子のように、相対するバランスの間には真ん中があります。
中点があるからこそ、風向きに合わせてどちらの方向にも揺れることが出来ます。
動作を行うことよりも、身体に目を向けながら、呼吸に合わせて動くことが重要です。
動きやすい方向と動きにくい方向はありますか?
緊張しやすい場所はありますか?
左右の足は均等に着けていますか?
動作を行う前と後で何か違いはありましたか?
どんな小さなことでも、自分の身体について何か一つでも発見があれば、大成功です。
自らのアンバランスを自覚できれば、少しずつ中央に近付けていくことが出来ます。

これまで、呼吸が姿勢や動作に与えている影響を見てきましたが、その逆も同様です。
例えば、手に力を込めて握ってみると、ほとんど息が吸えなくなることに気付きます。
握っていても、手の平の力を抜いてお腹の緊張が弛めば、息を吸い込めるようになります。
握る動作というのは、買い物袋を提げたり、フライパンの柄を持ったりと、日常生活でもよく見られます。
そうした普段の何気ない行動によって、呼吸の深さは左右されています。

生活している中で、同じ姿勢のままジッとしていることは稀です。
働いている時も、遊んでいる時も、休んでいる時も、その時々で姿勢を変え、様々な動作をしています。
そして、それに応じて呼吸の通りかたも変わっていきます。
いつも決まった状態で無ければ呼吸の働きを活かせないというのでは、意味がありません。
条件が変わってもその力を発揮するためには、日々の生活にセンタリング呼吸法を取り入れていくことが重要です。
それは、呼吸を基準として、自分の持つ能力を最大限に活用できるように身体を創り変えていくことでもあります。

姿勢は、見た目だけの問題ではなく、心身の状態がそのまま反映されています。
姿勢を整えることは、心身を整えることに繋がり、思いもしなかった所まで好循環に変わっていきます。
呼吸によって自分の内の芯を育て、健やかで美しい姿勢を目指しましょう!


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姿勢と呼吸 その2

   2018年08月24日

 

試しに、胸の高さまでゆっくりと腕を上げてみてください。
その時、息を止めて上げたとき、吸って上げたとき、吐いて上げたときの違いを観察してみます。
それぞれ腕の上げやすさが変化することを感じられるかも知れません。
それらの違いは呼吸だけですが、身体に掛ける負担は大きな差となって現れます。
同様に、立位を保つ上でも、呼吸は大きな役割を果たしています。

心や体に滞りがあると、同じ場所に居着こうとする傾向が強くなります。
「不安定」と比べれば「固定」のほうが安心感があるためです。
けれども、それが積み重なると、どんどん自分の可能性を狭めていくことになります。
それは、自ら固い鎧を身に着けているようなものです。

重く窮屈な鎧は、自由に動くには適しません。
鎧を脱ぐためには、それに代わる支えが必要です。
それが、身体の中央を通る「芯」です。

一般的な深呼吸は、息を大きく吸い込んで、胸部を膨らませます。
通常の呼吸よりも胸郭が大きく外側に広がりますが、内部は圧力が下がって空虚になります。
センタリング呼吸法」では、息を吸うことで中央に締まっていく働きが起こります。
理科で習った作用と反作用のように、中央に集まった分だけ、外側に広がる力が生まれます。
中央の芯が細く長く伸びたものが、いわゆる「軸」だと考えます。
普段からセンタリング呼吸法を心掛けることで、身体に軸が生まれ、良い姿勢を保つための基準が出来ます。

一口に呼吸と言っても、息の吸い方、吐き方には色々あります。
口から息を吸うと、身体に力が入り、呼吸が浅くなります。
鼻から吸って口から吐くと、せっかく生まれた芯が無くなり、軸を保つことが出来ません。
センタリング呼吸法では、呼吸は鼻から吸って、鼻から吐きます。
息を吸うことで中央が締まって芯ができ、ゆっくり静かに吐くことで深い脱力が得られます。


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姿勢と呼吸 その1

   2018年08月22日

 

綺麗な姿勢になりたいと望んでいる方はたくさんいます。
けれども、どうすれば姿勢が改善するのか、何を基準にすれば良いのか分からないという方もおられると思います。
そこで今回は、「良い姿勢」とはどのようなものかを考えてみます。

一般的に、立っているときに働く筋は「抗重力筋」と呼ばれます。
重力に対抗して立位を保つための筋と言う意味ですが、本当に筋力だけで姿勢は保持されているのでしょうか。
人の身体が、重力に引かれて静止している物体と同じなら、そうした考え方も成り立つかも知れません。
単なる物体と違うのは、生体は呼吸をして、バランスが変化していることです。

それでは、足を揃えて真っ直ぐ立ち、自分の身体を観察してみましょう。
足の裏のどこに重心が掛かっているでしょうか。
身体はどちらに向かっていくでしょうか。
脚のどこかが緊張していないでしょうか。
その状態は、ずっと同じままでしょうか。
分かりにくい方は、目を瞑ってみると、そうした変化をもっと感じやすくなります。

身体は、じっとしている時も、完全に静止している訳ではなく、常にバランスが変わっています。
筋は収縮し続けることは出来ず、弛んだ状態で最も力を発揮します。
また、筋や腱には張力や伸びを察知して、筋の緊張を抑制したり、自分の現状を感じ取るセンサーとしての働きが備わっています。
全身の筋が緊張したり弛緩したりする中で、一方向に片寄っていかないように、バランスを取り続けています。

「安定」は、「固定」と「不安定」の間にあります。
一ヶ所に留まろうとしても、身体を「固定」することは出来ません。
一方向に片寄っていくだけだと「不安定」になり、端まで傾くとバランスが崩れます。
「不安定」な位置から、ブレを減らして中央に近付けていくことで、「安定」が生まれます。
このようなバランスの変化は、前後左右だけでなく、実は上下にも起こっています。
つまり、身体には重力で下方に引かれる力だけでなく、呼吸で上下に伸び縮みする力も働いていると言うことです。
「良い姿勢」は、固定された一点ではなく、そうした揺れ動く変化の中にあります。


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『あくびをこらえる』 その4

   2018年07月13日

 

胸の高さまで来たら、肘を前に向けて腕を上げます。
頭の上で両手が合います。

そこから、手を開いて中指の先端を合わせ、伸びられるところまで伸ばします。
先に腕を伸ばしきらずに、お腹や胸と繋げて伸ばしていくことがポイントです。

再度、姿勢をキープしたまま息を吐いて、力を抜きます。
それから、腕をゆっくりと下ろして、孔雀の羽を広げていきましょう。

水平の高さで肩甲骨を寄せると、腕が背中側に引き寄せられて、後方の意識が広がります。

一番下まで下りたら、両手の中指を中央に向けるように更に寄せて、身体をピッと伸ばします。
視線は斜め上を向きます。

自分の身体が繋がった状態を味わったところで、「孔雀のポーズ」は一区切りです。
体幹をそのままにして、手を脚の上に置き、一息つきましょう。

手を胸の前で合わせると、始めの合掌に戻ります。
最初と比べてみると、姿勢が変わっていることを感じられるかも知れません。

何度か行なったら、立ち上がって自分の身体の変化をチェックしてみましょう。

身体が引き締まって、ニッコリ。

以上で、「孔雀のポーズ」の説明は終わりです。

全体の流れをまとめてみましたが、言葉と写真だけでは伝えられる情報に限界があります。
分かりにくい部分がありましたら、直接アドバイスさせて頂きますので、是非ご連絡ください。


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『あくびをこらえる』 その3

   2018年07月06日

 

「孔雀のポーズ」を行なう上で、重要なポイントが3つあります。

呼吸に合わせる
 常に呼吸を止めずに、深い呼吸のペースで動作を行います

身体を伸ばす
 姿勢を正して、身体のたわみが取れるポジションを取ります

脱力して弛める
 力を入れて形を作るのではなく、力を抜くことで生まれる動きを観察します

これらの要素は、先に紹介した「あくびをこらえる」に全て含まれています。
あくびが呼吸と関係していることは言うまでもありません。
体内の弦をピンと張れるポジションが取れて初めて、呼吸の響きを全身に伝えられます。
あくびと共に込み上がってくる緊張も、その後に訪れる弛緩も、普段に力を入れることで行なっている動作とは別物です。
「あくびをこらえる」が出来るかどうかは、「孔雀のポーズ」でこれらの条件を満たせているかを確認する基準にもなります。

それでは、遠くの一点に視点を置き、姿勢を正しましょう。

両手の手の平を合わせて、胸の前で合掌します。

この時、背中を伸ばして、肩甲骨を寄せます。
肘を前に出して、手首は引きます。
手は重みで前に倒して、両手の中央は少し膨らませておきましょう。

両側の肩甲骨を中央に寄せることで手を垂らし、そのまま腕の向きを回転させます。

肩甲骨がいっぱいまで寄り、胸が開きます。

聞き耳を立てているときのように、自然に首が伸びる感覚があれば上出来です。
姿勢をキープしたまま息を吐いて、力を抜きます。

次に、両手を上に上げていきます。


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『あくびをこらえる』 その2

   2018年06月30日

 

眠たいときや疲れているとき、誰でもあくびをします。
大きく息を吸い込むことでいったん緊張が高まり、その後、息を吐く中で弛緩が訪れます。
あくびは、心身の緊張を弛め、脳の活性化を図るために起きる生理作用と言われています。
そこで、あくびをすぐに終わらせずに、こらえることで、更にその効果を引き出してみましょう。
すると、体内の中央を込み上がってくる動きを感じられます。
そのときの「内部の感覚に意識を向ける」ということが、とても大切です。

あくびに限らず、私達は知らず知らずの内に、身体の内部を動かしています。
唾液を飲み込むとき、喉を順に締めています。
排尿や排便を我慢するとき、骨盤底が締まっています。
自分の身体の深い場所に目を向けていくことで、内部の働きを、より自発的にコントロールできるようになります。
体内を締める働きが衰えているとき、呼吸は栓が抜けて分散し、漏れた状態になっています。
そのままでは、呼吸の持つ素晴らしい力を活かすことが出来ません。

呼吸が中央に通ると、軸が生まれて、余分な緊張が抜け、バランスが安定します。
身体が伸びて引き締まり、姿勢が美しくなります。
「姿勢」というのは、見た目だけを指している訳ではありません。
頭蓋骨には脳や眼、肋骨には心臓や肺、骨盤には腸や子宮といった臓器を守るという働きもあります。
骨格のバランスが崩れると、体内の器官の働きも落ち、それらを繋ぐネットワークが乱れます。
また、大勢の人の前で話すなど、普段より緊張する場に立ったとき、自然に姿勢を正しているものです。
身体の張りと共に気持ちも引き締まり、それをキープすることが集中力に直結します。
体内の働きが満ちているからこそ、心身が繋がり、活動の元となる力が湧き上がります。
それは、自分の持つ能力を最大限に活かし、生き生きとした身体を保つ秘訣になります。

よく健康や美容に関する記事で、「アンチエイジング」の話題を目にしますが、私はその言葉があまり好きではありません。
まるで「加齢」が悪いことで、それに逆らうことを勧めるような印象を持ってしまうからです。
歳を取ることは、決して悪いことばかりではありません。
当然、加齢と共に身体の衰えがあり、出来なくなることはあります。
けれど、今まで感じられなかったことが感じられるようになったり、分からなかったことが分かるようになるという正の側面もあると思います。
成長する部分に目を向けず、衰えた部分だけを取り上げるのは、偏った見方であるように感じます。
私は、いくつになっても、その年齢での能力を発揮できれば、その年齢に応じた楽しみがあるのではないかと考えます。
生きている以上、バランスは変化し続けます。
ただ、バランスが中心から外れていく一方だと、歳を重ねるほどに大きな問題が起こってしまいます。
そのような時に、自然の流れに逆らうのではなく、現在のバランスを中央に近付けることで、好循環に変わっていきます。
「あくびをこらえる」は、自分の身体の中央に目を向ける一歩となります。

次回は、動作を加えることで、より積極的に身体を引き締める「孔雀のポーズ」を紹介します。


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『あくびをこらえる』 その1

   2018年06月22日

 

加齢と共に、様々な健康の悩みが起こりやすくなります。
特に多いのは、膝が痛む、腰がつらい、首や肩が凝る、といった訴えです。
けれども、誰もが同じようにそうした不調が生じるかと言えば、必ずしもそうではありません。
同じ年齢でも、元気に趣味を楽しんでいる方もいれば、痛みのためにやりたいことを我慢している方もおられます。
その違いは、一体どこにあるのでしょうか?

仕事柄、多くの方の身体を診せて頂いていますが、要因の一つとして挙げられるのは「中央を締める働き」です。
例えば、仰向きに寝たときに、足先が大きく開いていたり、O脚になっている方が多くおられます。
それは、脚だけの問題ではなく、体幹の内部を締める働きが衰えていることが関係します。
立って姿勢を診せて頂くと、背中が丸くなって、頭が前に出ていることも、よくあります。
背筋(せすじ)を伸ばそうと意識しても、背中の筋肉だけで姿勢をキープし続けることは難しくなります。
身体のバランスが崩れると、ふらついたり、転んだりしやすくなります。
さらに、喉が引っ掛かりやすくなったり、尿が漏れやすくなったりといった、様々な症状が現れます。
最近は、高齢者だけでなく若い世代でも、こうした状態に陥っている方が見受けられます。

締める力を高めるなら、内股や骨盤内の筋肉をトレーニングすれば良いのではないかと思う方もおられるかも知れません。
けれども、一部の筋肉を鍛えることは、全体のバランスを崩し、別の問題を引き起こす原因となります。
私達の身体の中央には、団子の串のように芯が通っています。

それは木のように固い棒ではなく、呼吸と共に、伸びたり縮んだり、締まったり弛んだりする、柔軟性を持った軸です。
頭や肋骨や骨盤の位置が真ん中から外れていれば、中央に芯を通すことは出来ません。
大切なのは、呼吸を通じて、全体のバランスを中央に近付けていくことです。
でも、いきなり身体の中央とか内側とか言われても何のことか分からない、という方がほとんどだと思います。
そうした感覚を養っていくために、「あくびをこらえる」ことが効果的です。


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伸ばすとつる?

   2018年01月24日

 

朝起きて伸びをすると、ふくらはぎがつってしまう、と言う相談を受けることがあります。
動きを見せて頂くと、つま先が倒れてすねの前側だけが伸び、足の後側はむしろ縮んでしまっているケースをよく見かけます。
つまり、頭では伸ばしているつもりでも、からだ全体でみると縮めてしまっていることになります。

自分がイメージしている動作と実際にからだに起こっている動きが一致していないということは、よくあります。
ストレッチやヨガも、緊張させたまま行うと、からだを柔らかくするどころか余計に固くなる場合もあります。
当店では、呼吸と共に弛んで伸びていく状態を体感して頂き、からだを伸び伸びと動かせるお手伝いをさせて頂きます。


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目に見えないもの その3

   2017年08月01日

 

現代医学は科学をベースにして作られ、視覚化や数値化が出来ないものを蔑ろにしてしまっているように感じます。
しかし、身体を診ていく上で本当に大切なものは、そうした科学的に説明できない部分にこそ在るように思います。
どれほど精巧に、人体に似せたアンドロイドが造られたとしても、それは決して人間にはなり得ないように、生命は「形」ではなく、その背景にある「働き」があって初めて成り立つと考えているからです。
表面に表れている「形」だけを診て、薬や手術によってそれを変えてしまうことは、身体に備わった「働き」に悪影響を及ぼす場合もあります。

週に一回、鍼治療をさせて頂いたお客様で、三ヵ月ほどで足の指の関節の変形が改善した方がおられます。
関節を矯正するような施術は何もしていませんが、身体の内の「働き」が高まる方向に向かえば、自然に「形」も整うということを、お客様から学ばせて頂いています。
そして、その方の持つ身体の「働き」をより良い方向に導くには、自分の「働き」によってしか為すことは出来ないことを感じています。

これからも、身体を通して、自然の「働き」を見つめ続けていきたいと思います。


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目に見えないもの その2

   2017年07月30日

 

そうした働きは、手に限ったものではなく、身体のあらゆる場所に見られます。
例えば、眼は「ものを見る」という受動的な役目をする感覚器と考えられていますが、目に見えない情報が出入りする通り道でもあることを学びます。
肺は、「酸素と二酸化炭素のガス交換」という役割だけでなく、呼吸によって身体の様々な働きと深く関わっていることを体感します。
空気の出入りに伴って肺が膨らんだり縮んだりするのと同様の感覚で、呼吸で全身を満たしたり、一箇所に集めたり、目指す経路に通したり出来ることを知ります。
合気道の稽古の中で、そうした身体に備わった働きを存分に発揮できると、自分でも驚くほど大きな力が生まれることを体験します。

東洋医学の経絡には、「肺経」や「大腸経」といったように、内臓と同じ名前が付いています。
正確には、江戸時代に蘭学が伝わった際に、日本語には無かった個々の臓器の名前を、それ以前から使用されていた経絡から転用して翻訳したという歴史があります。
経絡の名前は本来、内臓そのものの「形」を意味するのではなく、その「働き」によって付けられています。
例えば、肺経に滞りがある場合でも、必ずしも肺の実質に問題があるという訳ではなく、関係の深い働きに偏りが生じていると考えられます。
その働きは、肉体のみならず、感情や意識や取り巻く環境など、当人に携わるあらゆる要素を含みます。
いずれかの経絡が滞っていると、円滑な活動を妨げる原因になり、それが様々な症状として現れます。


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