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PONOブログ

‘健康’

医療の在り方 その1

   2017年03月31日

 

不景気や少子化といった現代社会の問題が語られるとき、「先行きに不安があるから」ということがよく理由に挙げられます。
そうした話を聞き、問題の本質はどこにあるのか考えることがあります。
将来どうなるか分からないということで言えば、今の時代に限った話ではないように思えるからです。

過去の歴史を見ても、各時代ごとに為政者は変わり、大きな天災や疫病や戦争がたびたび起こっています。
資本主義の経済は発展し続け、国によって老後の生活が保証され、誰もが安定した生涯を過ごせるというのは、近代になって作られた理想なのではないかと感じます。

将来にしても経済にしても健康にしても、「先が分からないこと」をネガティブに捉えると、不安が伴います。
そうした不安を取り除くために、いつの時代にも形を変えながら、宗教や医療が存在してきたのではないかと思います。
自分や家族の健康に不安を抱くとき、医療によって症状が治ったり、予防できることが、多くの人々を救ってきたのだと思います。
けれども、本来は「希望」となるはずの医療も、進む方向によっては、かえって不安を生み出してしまうこともあるように思います。


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腕の緊張と耳鳴り

   2017年03月10日

 

60代の男性で、来店された1ヶ月ほど前に、家の中で転倒して左の側頭部をぶつけられたそうです。
しばらくの間、左耳が難聴になり、時間の経過と共に音は聞こえるようになったものの、頭痛と耳鳴りが残っており、ずっとジーという低い音が鳴っているのが気になると言われました。

ケガをした後、脳神経外科と耳鼻科に行かれましたが、検査をしても脳や耳に異常は無く、原因は分からないと言われたそうです。
脈を診せていただくと左手の肝と心に当たる場所の脈が弱まっており、腕の後面中央から首の横を通るラインが特に滞っているように見えました。
接触鍼で、腕の経絡の流れを改善するように誘導し、脚やお腹や頭の意識が薄そうな場所を中心に補いました。
また、転ばれる前からと思われますが、円背の傾向が強く、からだに対して頭部の位置がかなり前にあったので、姿勢のアドバイスもさせて頂きました。

次に来店されたとき、翌朝から耳鳴りが軽減して趣味の音楽鑑賞をまた楽しめるようになったと喜んでくださり、四回目にお話を伺ったときには耳鳴りは無くなったと言われました。
検査で原因がはっきり分からなくても、身体のバランスが整えば頭痛や耳鳴りなどの症状が改善することもあります。


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足の爪と股関節痛

   2017年03月03日

 

50代の女性で、右の股関節が痛むという訴えで来店されました。

下肢の捻れを調整していて、足の指に触れたとき、「実は親指の爪の色がおかしくて…」という話をされました。
靴下を脱いで見せていただくと、親指だけ爪の色が黒っぽく、外反母趾の傾向もみられました。
最初、親指の巻き爪が痛くなって整形外科に行かれ、改善したものの爪の色が気になって皮膚科に通われ、その後、同じ側の股関節が痛くなってきたそうです。

施術後に、立っているときや歩いているときの重心の掛け方をアドバイスさせていただきました。
足の親指がこんなにちゃんと着いている感覚は今まで無かった、と言われました。

普段の体重の掛け方や脚の使い方が、関節の痛みに繋がることもあれば、足の爪の形や色に影響することもあります。
様々なからだの不調は、それぞれ別の原因ではなく、バランスの崩れから関連して起こる場合もあるようです。


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医療の現場 その5

   2017年02月08日

 

患者さんが皆違うように、医師や柔道整復師も一人一人歩んできた道は違います。
したがって、医療の現場で行われる施術は、本来もっと独自性が生まれて然るべきだと思います。

万人に効果のある治療があるとすれば、それ以外の治療法はとっくに淘汰されているはずです。
国内だけを見ても、「現代医学」の範疇に収まりきらないグレーゾーンがこれだけ存続しているのは、患者さん一人一人に対応するためにはそれだけの多様性が必要とされているからではないかと考えます。
それは、治療するための知識や方法の幅というだけではなく、人と人との繋がりといった根源的な部分に因るところも大きいような気がしています。

誰かが作った枠組みの中からではなく、各々にとっての自己を健康に導いてくれているあらゆる要素から、患者さんの日々に寄り添う医療が生まれてくるではないかと思います。
そうした個々の発展から全体が進歩する方向に転換し、その上で患者さんの負担を減らし選択を増やしていけるような仕組みを作っていくことを理想と考えます。

当店も、一つの選択肢として、選んでくださったお客様のご期待に沿えるよう、全力で応えていきたいと思っています。


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医療の現場 その4

   2017年02月06日

 

五年ほど前、整形外科の院長の代理で医師の会合に参加したことがあります。
そこでは、多くの医師が、患者さんの症状が「治らない」「治っていない」ことを、危機感をもって語られていました。
そして、評判が良く大勢の患者さんが訪れる病院はどのような特徴があるのか、実例を使って議論されていたのが印象的でした。

整形外科や接骨院の数が増加し、国による医療費の削減が進められる中、保険診療での経営は以前より厳しくなっています。
接骨院では、保険の適用は捻挫や打撲といった外傷が対象となり、一つのケガで診れる期間には制限があります。
施術に対する報酬は一律で決まっているため、多くの患者さんを見なければ経営は成り立たず、一人に掛けられる時間や方法は限られます。

柔道整復師の資格を取得すると、保険診療が行えるという利点を得られる一方で、整体やカイロプラクティックといった民間療法に比べて、開業や経営をする上で法律による多くの制約が生じます。
最近は、院の方針に沿って、保険診療と併せて実費での施術を行なったり、患者さんの自己負担による自由診療のみで経営されている治療院も出てきています。

病院でも、保険診療と自由診療を併用して行う混合診療が認められており、今後、そうした病院も増えてくるものと思われます。


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医療の現場 その3

   2017年02月03日

 

保険が適用される疾患は大きく異なりますが、整形外科や接骨院の多くが「保険診療」という枠組みの中で経営されています。
「保険診療」は医療を受ける側にとって大きなメリットがありますが、そうした枠組みを一定の水準に保ち、枠からはみ出さないようにガイドラインが設けられています。

私が勤めている整形外科では、症例検討会が毎週ありますが、「治すこと」より「問題が起こらないこと」に重きが置かれているように感じます。
ガイドラインから外れた方法で治療を行ない、患者さんとの間に何らかのトラブルが起こった場合、それが病院の責任で無くても、訴訟で勝てる可能性は低くなります。

それぞれの資格を活用するために、同じ答えが出せるように学び、同じことが出来るように練習し、同じシステムで経営することを求められます。
しかし、体系を作るということは同時に個を切り捨てることになり、患者さんの症状に対応するという本来の道筋から外れることにもなり得ます。


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医療の現場 その2

   2017年02月01日

 

医療を受ける側にとっても施す側にとっても、「健康」があまりに日常から離れてしまっているのではないかと感じることがあります。

本来は、活動する中でからだを動かし、食事をすることで栄養を取り、睡眠によって休息を得られ、心身の働きがリズムを合わせて巡ります。
時に、病気やケガを経験し、そこから学んで、生活を摂生したり、行動を気を付けることが出来ます。
そうして、日々の生活によって健康が維持され、生を全うできるのが理想であるように考えます。

それだけでは、どうしても解決できない重大な怪我や病気が起こったときに、手術や薬によって助かる人もたくさんいます。
けれども、そうした緊急事態に対処する方法が進歩するあまり、患者さんが日常に遭遇する健康の悩みを解決するための医療が、ポッカリと抜け落ちているような印象を持ちます。


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医療の現場 その1

   2017年01月30日

 

私は、接骨院と整形外科で働いた経験があり、その両面から見た医療の現場について書いてみたいと思います。
少し文章が長くなりそうなので、何回かに分けて掲載します。

接骨院で働いていると、「ケガをして整形外科を受診したけど、ちゃんと体を診てもらえなかった」「病院で勧められて手術をしたけど却って不自由になった」という不満を聞きます。
整形外科では、「接骨院でこんな施術をされて痛くなった」とか「治療院に長い間通っていたけど、結局変わらなかった」といった声を耳にします。

当然ながら、それぞれの診療所や治療院によって評価は様々で、そうした意見は来院されている患者さんの内のごく一部の感想です。
けれども、その患者さんにとっては、経験した印象が全てになってしまうこともあります。

人体についてここまで解明された、難病の治療法が見つかったと、医学の発達に関するニュースがたびたび話題になります。
それにも関わらず、身の回りでこれだけ医療に対する不満の声を耳にするのは、なぜなのか考えることがあります。


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副作用

   2016年08月13日

 

膝の痛みを訴えておられた方から「便秘がマシになった」とか、腰痛で悩んでおられた方から「寝付きが良くなった」といった思いがけない感想を頂くことがあります。

副作用と聞くと悪いイメージを持ってしまいがちですが、主訴以外の場所に良い変化がみられることもあります。

与えられた刺激に対して様々な場所に反応が現れるだけで、からだにとっては主も副も無いのかも知れません。


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病名

   2016年07月22日

 

愁訴があるのに病名が分からない方もいれば、自覚症状がないのに病名を付けられる方もいます。

そもそも、どこまでが健康で、どこからが病気と言えるのでしょうか。

症状が現れたとき、不調を感じたとき、健康診断に引っ掛かったとき、それよりももっと前でしょうか。

病気になる前と後には、明確な区切りはありません。

風邪やインフルエンザなどの感染症でさえ、ウィルスに感染する前に、疲労の蓄積や免疫の低下といった罹患しやすい背景があります。

様々なからだの不調は、体調の大きな流れの中の変化の表れであるように考えています。


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