‘書籍’
『免疫学問答』
『免疫学問答』 安保徹/無能唱元・著より、引用させて頂きます。
無能 先生、今日は「アトピーについて」をテーマとしてお話し願いたいのです。正確に言うと、アトピー性皮膚炎のことで、子供の皮膚病として、こんにちではよく知られております。また、よく使われるステロイドはこの場合は外用薬のことで、日本語では副腎皮質ホルモンと呼ばれております。今日は先生に、このアトピーとステロイドの問題を、免疫学的な立場からお話し願いたいと思います。まず、しばしば有害だと言われるステロイドについて、なぜそれが有害なのか、その理由についてうかがいた
いのです。
安保 無能さんは承知していると思いますが、そもそも副腎皮質ホルモンとは、人体にあらかじめ備わっているもので、この問題の場合、それを外用薬ステロイド、つまり塗り薬として人間が作り出したということです。この点を、まず明らかにしておきたい。
さて、一般的に医者は、アトピー性皮膚炎の子供にステロイド外用薬を用いますが、この場合、この子供が特に副腎機能が低下して、ステロイド・ホルモン欠乏症になっているというわけではありません。これはひどい言い方ですが、とにかく他の治療法を知らないため、一時的にでも炎症が消滅するのでステロイド外用薬を処方する。ステロイド外用薬の使用は「対症療法」なのです。そして使用が長期にわたるとよくない。
この対症療法の意味は、発疹症状を消すことのみを目的とした療法で、アトピー体質を改善することを目的としたものではない。だから、表面上の発疹が消えても、ステロイド薬が切れると、また発疹が現れる。しかし、これを繰り返し、つまり、ステロイド薬を使用し続けると困ったことになる。発疹が増え、したがってステロイド薬も増えてゆきます。
そこで、私たちはこの現象の真のメカニズムを探り出し、次のように結論づけました。「ステロイド外用薬は皮膚組織に沈着して、炎症を起こす酸化コレステロールに変性するのだ」と。酸化物質は組織を交感神経緊張の状態にし、血の流れを悪くし、顆粒球を増加させる。顆粒球は組織に浸透し、びっしりと隙間のない炎症を引き起こすに至る。これが、単なるアトピー性皮膚炎から酸化コレステロール皮膚炎へ移ったということなんです。
このようなステロイド依存症が起こると、酸化コレステロールの反応によって作り出された炎症性サイトカイン(ホルモンの一種)がストレスによって多量に放出されるようになり、これが激しい炎症を引き起こす。だからこの場合、病名をあえて付けるならば、それは単なるアトピー性皮膚炎ではなく、「アトピー性酸化コレステロール皮膚炎」とでも命名すべきだと私は考えます。重要なことは、かゆくて掻いたから炎症が出たのではなく、ステロイドが切れたために一瞬にして炎症が引き起こされてかゆくなるのです。
(引用終了)
アトピーの子供が皮膚を搔いている様子や引っかき傷を作る姿を見るのは、つらいものです。
ただ、ステロイド薬を使って症状を抑えることは、子供の身体の内で起こっている本当の原因を見逃してしまうことにもなりかねません。
自分の子供の変化を観ていて、食事、睡眠、親の関わり方など、アトピーにも様々な要因が関わっていることを知りました。
子供がアトピーで悩んでおられる親御さんのために、少しでも役立つ情報を発信できればと思っています。
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『気功入門』
『気功入門―からだの自然が目を覚ます』 天野 泰司・著より、引用させて頂きます。
産後のお母さんに必要なのは、骨盤のケア。
産後骨盤は左右交互に閉じていき、一週間ぐらいで左右の骨盤がそろって閉じます。
その左右そろって閉じるときが起き上がりの時期なのですが、途中で骨盤に力が入ると、そこで骨盤の動きがストップしてしまいます。
そうしたときには骨盤に違和感が残っているはずですから、気持ちの良い範囲で足を自由に動かしたり、骨盤に手をあてたりします。
そうすると、骨盤に動きが出てきて閉まってきます。
母乳を与えることも骨盤の収縮を促します。
そして、きちんと骨盤が閉じると母体も整い、健康で美しくなります。
自然とは本当によくできているものです。
また産後二ヶ月ぐらいは、目の使い過ぎに注意し、骨盤に無理がかからないように生活しましょう。
(引用終了)
出産において、お腹の赤ちゃんにとって居心地の良い骨盤を作ってあげることは、とても大切です。
また、産まれてからの授乳や抱っこの姿勢は、お母さんの健康だけでなく、赤ちゃんにも反映されます。
お母さんの身体が安定していると、赤ちゃんも安心して身を任せることが出来ます。
産前産後の骨盤ケアのご相談も、お受けしております。
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『家庭の人体力学』
『家庭の人体力学』 井本邦昭・著より、引用させて頂きます。
生理期間をうまく過ごせるかどうかは、骨盤の状態で決まります。
毎月ある生理は、女性にとって体をリフレッシュさせる一番のチャンス。 体にとって不要となった血を排泄するのですから、本来は気持ちがよいものです。
しかし、現代の女性は、ストレスや汗をかかない生活習慣などから体の様々な部位に負担をかけているため、骨盤の開閉がうまくいかず、痛みを引き起こしてしまうことがあるのです。
女性の骨盤内には、出産に必要な子宮や卵巣が備わっています。毎月、女性ホルモンに連動し て骨盤はわずかに開閉し、生理がスムーズに行われます。
しかし、生殖器や呼吸器と関係の深い頚椎4番に負担がかかると、血流や神経伝達、ホルモンの分泌が悪くなり、排卵がしにくくなったり、生理が長引くなどの影響が出ます。生理のときも、骨盤の開き方に左右でアンバランスが生じるなど、骨盤の開閉がうまくいきません。体は骨盤を収縮させて痛みを起こすことで、何とか骨盤を開こうとするのです。
一日中パソコンを使っていたり、育児や介護で腕を使いすぎても、背中の筋肉が硬直し、その 緊張が骨盤に伝わって骨盤の開閉がうまくいかなくなることがあります。また、過度なダイエットで血流やホルモンのバランスが崩れたり、子宮の急処である足首を冷やすことで生理痛が現れ ることもあるのです。
(引用終了)
骨盤の自由度は、内臓の働きにも影響を及ぼします。
特に女性は、性周期に合わせて身体も大きく変化し、骨盤の状態に体調が左右されやすくなります。
骨盤の内部は、子宮や卵巣といった生殖器だけでなく、直腸など消化器の居場所でもあります。
骨盤のバランスを整えることは、消化や排泄の働きを高め、ウエストやお尻のラインをスッキリさせます。
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『究極の身体』
『究極の身体』 高岡 英夫・著より引用させて頂きます。
この仙腸関節があるからこそ、魚類の時代から持ってきた本来の背骨の自由な働きが損なわれず、後で解説する豊かで奥深い”究極の身体”の運動が可能になるのです。
本当に感動するほど人間の身体というのは良くできているのです。
まさに神様にしか創れない身体です。
しかし、自由というのはいい方向にも悪い方向にも転がる可能性を秘めています。
人間の身体で言えば、まずこの仙腸関節が代表格です。
人間、赤ちゃんの時は誰でもこの仙腸関節が関節として自由に動かせる状態になっていて、左右の腸骨と仙骨は確実に分かれています。
でも身体をより安定させる方向を選んで、仙腸関節付近の筋肉を固めてしまうと、左右の腸骨と仙骨が一体化し、まるでひとつの骨のようになってしまいます。
もちろん骨格の構造としては大人になっても腸骨と仙骨は別の骨なので、大人でも仙腸関節の柔らかい人たちが少数ですが存在します。
いわゆる天才・達人・名人といわれる”究極の身体”に近い人々は、仙腸関節が柔らかい人たちなのです。
逆に言えば、仙腸関節が固まったと言っても骨化したわけではないので、誰にでも”究極の身体”になるチャンスは残っているということです。
つまり仙腸関節の柔軟性が、凡人と達人の最初の分かれ目になるということです。
(引用終了)
私は鍼灸の資格を取るとき、解剖学で骨盤の構造を学んでいましたが、どうやって動かすのかを考えもしませんでした。
合気の稽古を通して、骨盤の動きを意識するようになり、動作における仙腸関節の働きの大切さに気付きました。
仙腸関節を自由に動かせるようになる時間や可動域は個人差がありますが、誰でも出来るようになります。
そして、それはあらゆる動作を根本的に変えてくれます。
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『骨盤にきく』
『骨盤にきく』 片山洋次郎・著より、引用させて頂きます。
足腰が丈夫な人は健康だ、腰の据わっている奴は決断力があるなど、腰というのが人間にとって要になる部分だというイメージはあると思います。
骨盤の動き方は、身体全体の健康はもちろん、心の状態とも密接につながっています。
私は三十年近く、整体を通じて数多くの人を観てきたわけですが、現代人の疲れは慢性化して抜けにくい。
仕事や生活の質が、肉体労働より頭脳労働に偏っていることもあるのでしょう。
何か特定の疾患があるというよりは、何となく体調がすぐれない、気分が重いという人が多いのです。
もちろん、はっきりとした痛みや症状を持っている人もたくさん来るのですが、総じて思うのは、”骨盤の弾力”が失われてきているということです。
ここ十年、その傾向は加速度的に強まっている。
それは若い人や子どもにも言えることで、ちょっとみていて驚くくらいです。
「骨盤が動く」と言うとびっくりするかもしれませんが、本来骨盤というのは、かなり開いたり閉じたり、上がったり下がったり、前後に傾いたり、ねじれたりもします。
朝と夜では違うし、季節によっても変化する。生理の前と後ではかなり違いますし、集中しているときと気が散っているときでは状態がまったく異なります。更年期や思春期にも大きく変化します。
身体は体内のリズムや環境の変化に応じて、常に自分で自分を調整しようとします。
それが一番端的に現れるのが骨盤の動きなのです。
私たちの骨盤の機能がどんどん落ちているいま、身体の内側の声をきいてみよう、骨盤の声に耳を傾けてみようという提案をしたいのです。
骨盤が本来のしなやかな弾力を取り戻すと、ずっと生きやすくなります。
身体の健康面においても、心の面においてもそうです。
(引用終了)
よく「骨盤の歪み」という言葉を聞きます。
実際に、骨盤が動いていなかったり姿勢が偏ったりしていて、開いていたり固まっている方もたくさんおられます。
逆に言えば、動作や姿勢を見直すことで、自分で骨盤のバランスを整えることも出来ます。
当店では、骨盤のバランス調整だけでなく、骨盤の動かし方のレッスンも承っています。
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『ふしぎの植物学』
植物がどのように季節を感じているのか、ふと疑問に思ってインターネットで調べていたら、この本がヒットしたので読んでみました。
その疑問に対する答えだけでなく、植物の持つ様々な感覚の繊細さに感心し、植物に対する見方が大きく変わりました。
また、動物に「食べられる」ことでさえ、植物が生き残ったり、子孫を残していく工夫であることを知り、生態系の奥深さを考えさせられました。
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