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『免疫学問答』

   2022年09月12日 カテゴリー : アトピー, 書籍 

 

『免疫学問答』 安保徹/無能唱元・著より、引用させて頂きます。

無能 先生、今日は「アトピーについて」をテーマとしてお話し願いたいのです。正確に言うと、アトピー性皮膚炎のことで、子供の皮膚病として、こんにちではよく知られております。また、よく使われるステロイドはこの場合は外用薬のことで、日本語では副腎皮質ホルモンと呼ばれております。今日は先生に、このアトピーとステロイドの問題を、免疫学的な立場からお話し願いたいと思います。まず、しばしば有害だと言われるステロイドについて、なぜそれが有害なのか、その理由についてうかがいた
いのです。

安保 無能さんは承知していると思いますが、そもそも副腎皮質ホルモンとは、人体にあらかじめ備わっているもので、この問題の場合、それを外用薬ステロイド、つまり塗り薬として人間が作り出したということです。この点を、まず明らかにしておきたい。
 さて、一般的に医者は、アトピー性皮膚炎の子供にステロイド外用薬を用いますが、この場合、この子供が特に副腎機能が低下して、ステロイド・ホルモン欠乏症になっているというわけではありません。これはひどい言い方ですが、とにかく他の治療法を知らないため、一時的にでも炎症が消滅するのでステロイド外用薬を処方する。ステロイド外用薬の使用は「対症療法」なのです。そして使用が長期にわたるとよくない。
 この対症療法の意味は、発疹症状を消すことのみを目的とした療法で、アトピー体質を改善することを目的としたものではない。だから、表面上の発疹が消えても、ステロイド薬が切れると、また発疹が現れる。しかし、これを繰り返し、つまり、ステロイド薬を使用し続けると困ったことになる。発疹が増え、したがってステロイド薬も増えてゆきます。
 そこで、私たちはこの現象の真のメカニズムを探り出し、次のように結論づけました。「ステロイド外用薬は皮膚組織に沈着して、炎症を起こす酸化コレステロールに変性するのだ」と。酸化物質は組織を交感神経緊張の状態にし、血の流れを悪くし、顆粒球を増加させる。顆粒球は組織に浸透し、びっしりと隙間のない炎症を引き起こすに至る。これが、単なるアトピー性皮膚炎から酸化コレステロール皮膚炎へ移ったということなんです。
 このようなステロイド依存症が起こると、酸化コレステロールの反応によって作り出された炎症性サイトカイン(ホルモンの一種)がストレスによって多量に放出されるようになり、これが激しい炎症を引き起こす。だからこの場合、病名をあえて付けるならば、それは単なるアトピー性皮膚炎ではなく、「アトピー性酸化コレステロール皮膚炎」とでも命名すべきだと私は考えます。重要なことは、かゆくて掻いたから炎症が出たのではなく、ステロイドが切れたために一瞬にして炎症が引き起こされてかゆくなるのです。

(引用終了)

アトピーの子供が皮膚を搔いている様子や引っかき傷を作る姿を見るのは、つらいものです。
ただ、ステロイド薬を使って症状を抑えることは、子供の身体の内で起こっている本当の原因を見逃してしまうことにもなりかねません。
自分の子供の変化を観ていて、食事、睡眠、親の関わり方など、アトピーにも様々な要因が関わっていることを知りました。
子供がアトピーで悩んでおられる親御さんのために、少しでも役立つ情報を発信できればと思っています。


 

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