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身体の内と外 その1

   2019年10月03日 カテゴリー : 合気 

 

重い物を持つとき、腕に力を込めて持ち上げようとします。
バランスが崩れそうになったとき、身体を緊張させて元の位置に留めようとします。
私達はいつの間にか、筋力を込めた方が強い、固めた方が安定する、といった身体の使い方が染み付いています。
合気の稽古で相手に技を掛ける中で、力が抜けた状態の強さを学びます。
脱力しているからこそ、全身が協調して働き、自在にバランスを変えることが出来ます。
合気の上達は、気付かない内に身に付けてきた様々な思い込みからの脱却でもあると思います。

お客様の身体に触れさせて頂くと、横になってじっとしてもらっている時でも、身体の深部から起こる動きを感じます。
あたかもアメーバのような単細胞の生物が形を変えていくように、ゆったりと動いている流れがあります。
それは、呼吸や循環や排泄といった生命の根源的な働きに基づく動きであるように感じています。
身体は空気が出入りし、全身に血液が送られ、食物が消化され、緊張と弛緩が繰り返されています。
そうした働きはあまりに自然に行なわれているため普段は認識することはありませんが、内部は常に変化し続けています。

施術では、そうした深部の動きを顕在化させる触媒となり、その働きが増幅するように誘導します。
なるべく深部の動きを妨げないように器のバランスを整え、心身共にリラックス出来るポジションに近付けます。
そこから、自分の深部の動きで触れることで、初めて深部の動きを導くことが出来ます。
手を触れる場所も動いていく方向も決めずに、身体に備わった動きが伸び伸びと働くように心掛けています。
触れたところからバランスが一方向に寄り切って転換するタイミングが、最も変化が起こりやすくなります。
日々の使い方で形成された癖の動きではなく、根源的な動きを高めるように導きます。

 

寒天好きの隠し通路
乗り潮
私が深部の動きに注目し始めた頃に書いた記事です。
関心を持たれた方は、こちらもお読みください。



 

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