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『あくびをこらえる』 その2

   2018年06月30日 カテゴリー : 健康 

 

眠たいときや疲れているとき、誰でもあくびをします。
大きく息を吸い込むことでいったん緊張が高まり、その後、息を吐く中で弛緩が訪れます。
あくびは、心身の緊張を弛め、脳の活性化を図るために起きる生理作用と言われています。
そこで、あくびをすぐに終わらせずに、こらえることで、更にその効果を引き出してみましょう。
すると、体内の中央を込み上がってくる動きを感じられます。
そのときの「内部の感覚に意識を向ける」ということが、とても大切です。

あくびに限らず、私達は知らず知らずの内に、身体の内部を動かしています。
唾液を飲み込むとき、喉を順に締めています。
排尿や排便を我慢するとき、骨盤底が締まっています。
自分の身体の深い場所に目を向けていくことで、内部の働きを、より自発的にコントロールできるようになります。
体内を締める働きが衰えているとき、呼吸は栓が抜けて分散し、漏れた状態になっています。
そのままでは、呼吸の持つ素晴らしい力を活かすことが出来ません。

呼吸が中央に通ると、軸が生まれて、余分な緊張が抜け、バランスが安定します。
身体が伸びて引き締まり、姿勢が美しくなります。
「姿勢」というのは、見た目だけを指している訳ではありません。
頭蓋骨には脳や眼、肋骨には心臓や肺、骨盤には腸や子宮といった臓器を守るという働きもあります。
骨格のバランスが崩れると、体内の器官の働きも落ち、それらを繋ぐネットワークが乱れます。
また、大勢の人の前で話すなど、普段より緊張する場に立ったとき、自然に姿勢を正しているものです。
身体の張りと共に気持ちも引き締まり、それをキープすることが集中力に直結します。
体内の働きが満ちているからこそ、心身が繋がり、活動の元となる力が湧き上がります。
それは、自分の持つ能力を最大限に活かし、生き生きとした身体を保つ秘訣になります。

よく健康や美容に関する記事で、「アンチエイジング」の話題を目にしますが、私はその言葉があまり好きではありません。
まるで「加齢」が悪いことで、それに逆らうことを勧めるような印象を持ってしまうからです。
歳を取ることは、決して悪いことばかりではありません。
当然、加齢と共に身体の衰えがあり、出来なくなることはあります。
けれど、今まで感じられなかったことが感じられるようになったり、分からなかったことが分かるようになるという正の側面もあると思います。
成長する部分に目を向けず、衰えた部分だけを取り上げるのは、偏った見方であるように感じます。
私は、いくつになっても、その年齢での能力を発揮できれば、その年齢に応じた楽しみがあるのではないかと考えます。
生きている以上、バランスは変化し続けます。
ただ、バランスが中心から外れていく一方だと、歳を重ねるほどに大きな問題が起こってしまいます。
そのような時に、自然の流れに逆らうのではなく、現在のバランスを中央に近付けることで、好循環に変わっていきます。
「あくびをこらえる」は、自分の身体の中央に目を向ける一歩となります。

次回は、動作を加えることで、より積極的に身体を引き締める「孔雀のポーズ」を紹介します。


 

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