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稽古メモ その3

   2018年05月01日 カテゴリー : 合気 

 

【意念】

近付いてくる相手の距離感も含めて息を吐き、相手の後方の空間まで掬い上げるように息を吸う

相手の掴み手に対して、全体がふわっと膨らむように緊張させずに張り、真剣の鋭さを共存させて方向性を持たす

木刀を持っているときも、模擬刀や真剣をイメージすることで、伝わる力の細さや鋭さが変化する

能動的な動作や意識を先行させず、相手の中を観察する受動的な働きで、全体を把握しながら頚まで繋げる

指の先へ意識が通っていると、実際に触れていなくても、触れられているような感覚が伝わる

両目を寄せることで軸を細くして、後頭部で像を結ぶように目からも相手を吸い込む

相手に触れる前から吸い込んで力や意識の流れを作り、お互いの間で交流させることで相手に返す

相手の後方まで意識して息を吸い、イメージした通り道へ伝わるように、片足から反対側の手へと通して、遠くから力を伝達する

呼吸を相手の頚の向こう側まで通し、浮かせた両手から漏斗状に下ろすことで、中央へ集めて下まで落とす

中指で相手の瘂門の向こう側を突き刺して、その距離感を維持したまま、力を遠くから通して転ばせる

意念によって、後方の空間や地面の下まで呼吸の届く範囲を広げ、身体の幅より大きな落差を産み出す

身体を診る場合も、一ヶ所に拘らず、意識を広げて全体をうすらぼんやりと観ておく

頭の後ろに時計盤をイメージして、指定した時刻の方向に目を向けてもらうことで、目線や意識も手伝って繋がっていく

 

【総合】

石を置いても隙間から水が流れていくように、相手の止めようとする働き掛けにも逆らわず、新しい流れで動き続ければ結果として技になる

発想を固めずにその瞬間の感覚を受け取り、それに応じてどちらにも動くことができ、どこでも止められる身体を創っておく

芯を残したまま自分を弛め続けることで、最初から最後まで相手が力の入らない状態のまま崩す

相手をどうこうしようとせず、自分の力が抜けるようにセンタリングしている内に、相手の身体が繋がり、動けば崩せる状態まで導ける

相手と一致して初めて伸びる方向が現れ、どちらに転ばせるかは自分ではなく相手が決める

身勢が出来ると、物打ちに加えられた力が丹田と直結し、押されても引かれても、いつでも返せる

刀棒で相手の両腕に付け、一方から相手の中心に合わせ、その攻めを維持したまま、更にもう一方から入れる

どういう手技をするという形や、どう変えたいという欲を捨て、相手に合わせて自分を弛めていくことが施術になる

相手の後方から両肩に手を沿わせ、ただ相手の身体に起こっている揺れに付いていく

だんだんお互いの振動が増幅し合い、気持ち良く揺れながら、身体を弛めることが出来る

相手の持ち方によって入れるか抜くかは変わり、自分から働き掛けるのではなく、相手の働き掛けを受け入れ、その反作用で動く

そうした施術の風景も、主と客が入れ替われば、肩甲骨から相手に合気を通す技になる

先生の一人合気は、本当に相手が居るかのように技に掛かっておられた

自分の身体に合気が掛かっていく感覚があるからこそ、相手に合気を掛けられる

その時々の感覚と表れた結果の検証を積み重ねていくことで初めて、感性を深めていける

ゼロになったところから力を抜いたまま動ける方向に動くと、相手が転ぶ【技には形が無い】

 

 

今回、「稽古メモ」としてアップした記事は、今年の1月から4月の記録を元にしており、これでひとまず終了です。

また、メモが溜まってきたら、まとめてアップしたいと思います。

 


 

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