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合気と感覚 その1

   2019年08月23日 カテゴリー : 合気 

 

テレビをつけると、いくつものチャンネルで健康番組が放送されていることがあります。
本屋に行くと、体操やトレーニングの本だけでも、たくさんの種類があります。
情報が多すぎて、どれを信じたら良いのか分からないという話を聞くことがあります。

どんな健康法も、伝えている本人にとっては効果があったとしても、それが万人に当てはまるわけではありません。
一人一人、生まれ持った身体が違えば、生活の環境も違います。
そして、自分の身体も日々変化しています。
さらに、同じ運動を同じように教えられたからといって、同じ動きが出来ているとは限りません。
そうした一般化できないものを、形として伝えようとすると、どこかに無理が生じます。

各々に個性があっても、身体には共通する理に適った使い方があります。
合気の稽古では、そうした働きが自然に起こるような身体を目指します。
稽古を通して合気を掛けてもらう中で、様々な感覚を得られます。
腕を持たせてもらうと、脱力と共に緊張が溶けていったり、吸気と共に身体が包まれて浮き上がったり、伸びと共に力が駆け抜けたり、落下と共に突然に掴んでいる実感を見失ったりします。
微かに触れられるだけで、変化が全身に伝わってバランスが崩れたりします。
それは、単なる接触とは全くの別物です。
そのような現象が起こると言うことを実際に体感すると、新しい感覚や発想が呼び起こされ、それが自分の姿勢や動作を見直していく上での指針となります。
稽古で技を掛けるときも、形を真似するのでは無く、そうした体感を元に自分の身体の使い方や相手への力の伝わり方を検証します。


 

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