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重さと感覚 その2

   2019年07月13日 カテゴリー : 合気 

 

合気では、自分の状態を相手に反映させて技を掛けます。
下から上に浮き上がっていく変化が伝わると、相手の身体が軽くなって浮きます。
投げたボールが頂点で落下していくように、自分の重みを落とすことで、落差を付けて相手のバランスを崩します。
そうした重心のコントロールには、呼吸が重要な役割を果たします。
息を吸うと浮いて軽くなり、吐くと沈んで重くなります。
呼吸に伴う浮き沈みを自由に伝えるためには、余分な力を抜く必要があります。
バランスの崩れや身体の緊張によって、呼吸に伴う浮きが止まったり、重力による落下が妨げられたりします。
浮かすことも落とすことも自在に出来る身体を目指して、合気の稽古をしています。

現代は、感覚は曖昧で当てにならない、数値化できるものが正確だ、という風潮があります。
けれども、一日を振り返ってみると、どれだけ私たちが数値化できない根拠を元に動いているかが分かります。
気分や好み、雰囲気や印象といった人それぞれの基準が、行動を決める上で大きなウェイトを占めています。
数字という概念自体が、人間が頭で作り出したものだということを考えれば、当たり前の話とも言えます。
きっと、数値として表される事物は現実のごく一部で、その向こう側には感覚でしか捉えられない世界が広がっているのでしょう。

体重計の数字も気になりますが、もっと大切なのは、自分の身体をどう感じているかだと思います。
自分の感覚を拠り所に、より楽に心地良く過ごせる方向を辿れば、自然に健康へ向かっていくものと考えます。
お客様から受け取る感覚を大事にしながら、施術に向き合っていきたいと思います。




 

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