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姿勢と呼吸 その1

   2018年08月22日 カテゴリー : 健康 

 

綺麗な姿勢になりたいと望んでいる方はたくさんいます。
けれども、どうすれば姿勢が改善するのか、何を基準にすれば良いのか分からないという方もおられると思います。
そこで今回は、「良い姿勢」とはどのようなものかを考えてみます。

一般的に、立っているときに働く筋は「抗重力筋」と呼ばれます。
重力に対抗して立位を保つための筋と言う意味ですが、本当に筋力だけで姿勢は保持されているのでしょうか。
人の身体が、重力に引かれて静止している物体と同じなら、そうした考え方も成り立つかも知れません。
単なる物体と違うのは、生体は呼吸をして、バランスが変化していることです。

それでは、足を揃えて真っ直ぐ立ち、自分の身体を観察してみましょう。
足の裏のどこに重心が掛かっているでしょうか。
身体はどちらに向かっていくでしょうか。
脚のどこかが緊張していないでしょうか。
その状態は、ずっと同じままでしょうか。
分かりにくい方は、目を瞑ってみると、そうした変化をもっと感じやすくなります。

身体は、じっとしている時も、完全に静止している訳ではなく、常にバランスが変わっています。
筋は収縮し続けることは出来ず、弛んだ状態で最も力を発揮します。
また、筋や腱には張力や伸びを察知して、筋の緊張を抑制したり、自分の現状を感じ取るセンサーとしての働きが備わっています。
全身の筋が緊張したり弛緩したりする中で、一方向に片寄っていかないように、バランスを取り続けています。

「安定」は、「固定」と「不安定」の間にあります。
一ヶ所に留まろうとしても、身体を「固定」することは出来ません。
一方向に片寄っていくだけだと「不安定」になり、端まで傾くとバランスが崩れます。
「不安定」な位置から、ブレを減らして中央に近付けていくことで、「安定」が生まれます。
このようなバランスの変化は、前後左右だけでなく、実は上下にも起こっています。
つまり、身体には重力で下方に引かれる力だけでなく、呼吸で上下に伸び縮みする力も働いていると言うことです。
「良い姿勢」は、固定された一点ではなく、そうした揺れ動く変化の中にあります。


 

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